1983年初版のロングセラーの、五味太郎氏による穴あきしかけ絵本「きいろいのはちょうちょ」。
「きいろいのはちょうちょ」と思い込んでいる男の子が虫捕り網を持って、黄色い“ちょうちょ”らしきものを追いかけ回しますが、網をかぶせると、「あれ ちょうちょ じゃない」…。
そのちょうちょの部分がじつは穴になっていて、ページをめくると別の黄色いものが現れて、「ちょうちょではなかった!」というしかけです。
何度つかまえても違うから、男の子も段々不安になってきて、ついには「きいろいのは…もう ぜったいに ちょうちょ じゃない…」と、ちょうちょらしきものを見かけても、追いかけずにお昼ご飯を食べるのですが、実は最後に見かけた黄色いものがちょうちょだった!というストーリーです。
ちなみによく見ると、ちょうちょの形の穴が左側のページに来た時の絵も、うまく別の絵にはまる、絶妙な工夫も施されています♪
何回か読めば、2,3歳位のお子さんも仕組みを理解して、自分でめくって楽しむこともできます。
ちょうちょだと思った黄色いものが次のページではひよこや風船など色々なものに変わる仕掛けは、大人でももう一度前のページに戻って確認したくなる楽しさがあります。
また、何度も予想を裏切られて男の子がだんだんと自信をなくしてしまい、言い回しが変化していくのも面白いです。
全国学校図書館協議会、日本図書館協会に選定されている1冊だそうで、親子で一緒に楽しめる素敵な絵本です。