腰痛は、日本人の約8割が一生に一度は経験するといわれていますが、約85パーセントは病気とは関係のない、原因のはっきりしない「心配のない腰痛」であり、体操などのセルフケアによって自分の力で改善や予防ができます。
ただし、下記に当てはまっていたら、残り約15パーセントの、病気が原因の要注意の腰痛です。
- 転倒やしりもちをついたあとなどに痛みだし、日常生活に支障が出る。(骨折の可能性)
- 65歳以上(特に女性)で、朝、布団から起き上がる際に背中や腰に痛みが出た。(骨粗しょう症による骨折の可能性)
- 横になってもうずくことがある。鎮痛剤を1か月使用しても、頑固な痛みが改善されない。(重い病気の可能性)
- 痛みやしびれがお尻からひざ下まで広がる。(腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの可能性)
- 肛門、性器周辺が熱くなる、しびれる。尿が出にくい、尿漏れがある。(重症の腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの可能性)
- つま先歩き、かかと歩きが難しく、足の脱力がある。(重症の腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脳や脊髄の病気の可能性)
以上の点で一つでも当てはまれば、腰痛の背後に病気がある「特異的腰痛」の可能性があるので、医療機関で検査を受けるようにしましょう。
それでは、腰痛対策として自分でできるケアをいくつかご紹介します。
- 腰痛の時に効果的な足裏の反射区は、かかとです。手の平で、かかとを包むようにして、そのまま握るように全体を圧迫します。
- ローマンカモミールの入浴剤…小皿にローマンカモミールのエッセンシャルオイルを2,3滴、牛乳大さじ2杯、粗塩大さじ2杯を入れて、竹串か爪楊枝でよく混ぜます。それを入浴剤として、浴槽に入れてよくかき混ぜてから入浴します。
- 仰向けに寝て、片方のひざを両手で抱え込み、胸に触れるところまで引きつけます。もう一方の足は、伸ばしたままにしておきます。そのまま深呼吸を4回。それからもう一方のひざも、同じ要領で行います。次に両腕を広げ、ひざを曲げたまま腰から下を左右にゆっくりと倒します。以上を1セットとして、4セット行います。
- 春菊を食べる…腰痛緩和以外にも、自律神経の働きを整え、イライラや不眠、うつ症状をやわらげる効果が期待できます。春菊は一年中出回っていますが、本来の旬は冬で、冬に栄養価が高くなり、味も良くなります。