今回は、2回に渡って自分自身の過去について書きます。第1部は私が実践した塾に行けなくても国立大学に現役合格した勉強法の紹介で、第2部は複雑な家庭環境で育った私がベビーシッターの仕事をしている理由についての記事です。この2つは多少関連しているところもありますので、2部構成としました。
私が体験してきたことが、少しでもどなたかのお役に立ちましたら幸いです。
複雑な環境で育ちながらも、学校生活を楽しんだ子ども時代
複雑な家庭環境で育った私は、人が生きていく上で一番重要と言われている「自己肯定感」をなくす育てられ方をされたため、生きる気力を奪われ常に恐怖におびえていました。
自己肯定感とは、「私は存在価値があるんだ、大切な人間なんだ、生きていていいんだ」という気持ちです。以下の以前の記事の中で触れておりますので、ぜひご覧ください。
幼少期の詳しいことはこちらでは触れませんが、就学前は「アンパンマン」や「仮面ライダー」といったメジャーな子ども向けのキャラクターも知ることができないような生活を送っていました。
しかし、小学校に入学してからは良き学校の先生方や学友たちに恵まれ、学校にいる間は心を休めることができました。
授業は、尊敬できる先生方が分かりやすく熱心に勉強を教えてくださっていたため、楽しい時間でした。次第に「学校の勉強は、がんばればがんばるほど結果が出るし、先生方に努力を認めてもらえる。それに褒めてもらえる!」と気が付き、また未知の世界を知ることが楽しく、勉強が好きになっていきました。
また休み時間にはクラスメートたちと一緒に遊び、楽しい時間を過ごしていました。学級文庫や図書室の本を読むのもとても楽しみでした。
小・中・高と、学校の成績は極端に悪くはなかったのですが、昔も今も、決して記憶力が良いわけではなく、むしろ記憶したり様々なことを理解するのは時間がかかるほうです。
何かを記憶しようとするには、まずは紙に書いてからテスト勉強のように勉強していかないとなかなか覚えることができないため、今でも自分の電話番号や住所などを覚えることにも苦労しています。
高校3年の夏に、大学に進学することを決意する
高校生になってからも、勉強は好きでしたが、将来に夢も希望も持たせてもらえる状況ではなく、「このままどこか適当な会社に就職するか、どこかの専門学校に特待生として進学してから就職して、なんとなく人生を終えるのかなあ」などと思っていました。
ところが高校3年の夏に、高校内の「進路指導」の教室で一人でぼんやりと専門学校の資料を眺めていた私に、ある見知らぬ先生が「これからどうしたいの?今の成績はどれくらいなの?」と声を掛けてくださいました。
いろいろと自分のことを話したところ、「絶対に大学に進学すべきだよ!せっかく今までがんばってきたんだから、活かさないともったいないよ!」とアドバイスしてくださいました。
そのように力強く励まされたのは初めてでしたし、自分のこれまでの努力を認めてもらえたことがとても嬉しかったのを覚えています。
その見ず知らずの先生(もしかしたらその先生は私のことをご存知だったのかもしれませんが(^^;)が客観的にアドバイスしてくださったことが心に響き、「そっか、大学かあ!特にやりたい勉強や仕事があるわけではないけど、大学に通っているうちに夢が見つかるかもしれない」と思い、その場で大学に進学することを決意しました。
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